遠藤大使メッセージ

平成29年1月1日
  在モルディブ日本国大使館は、平成28年1月1日に首都マレ島に開設され、モルディブに駐在する初代の日本大使として昨年7月末に着任しました。日本とモルディブは、1967年(昭和42年)に外交関係を樹立し、本年2017年は外交関係樹立50周年を迎えます。モルディブは2007年に駐日大使館を開設しましたが、このたびマレにも日本国大使館が開設されたことにより、両国の友好関係の一層の強化・発展が期待されています。
 
 モルディブは、数々の珊瑚礁の島々から成り、その美しい珊瑚礁の海によりインド洋の高級リゾート地として広く知られ、日本からも年間4万人弱の観光客が訪れる国です。首都マレ島は、全周約6kmの小さな島ですが、行政、経済の機能が集まり、国全体の総人口約40万人のうち3分の1が住む過密都市です。日本政府は、2002年にマレ島の防災機能強化のため無償資金協力「マレ島護岸建設プロジェクト」を完成し、同島全周に堅固な護岸構造物を整備して、マレ市民が高波や海岸浸食被害等から守られて安心して生活できる島作りに協力しました。この護岸プロジェクトは後に2004年のインド洋大津波からマレ島を守ることに役立ちました。モルディブからは東日本大震災に際し、政府、国民から被災者支援・連帯のための義捐金55万ドル相当の支援が寄せられました。
 
 このような両国の友好関係は、日本・モルディブ友好議員連盟や青年海外協力隊(JOCV)の活動(2017年1月11日現在のJOCV派遣人数累計329名)等様々な分野に広がっています。外交関係樹立50周年となる本年2017年には、両国関係の強化、多様化のため青少年交流、スポーツ交流、日本語普及等の知的交流等の促進のための行事を企画し、両国友好関係の増進に努めてまいりますので、皆様のご協力をお願い申し上げます。
 
駐モルディブ日本国特命全権大使
遠藤和巳