海外安全対策情報(2019年7月-9月)

令和元年10月2日
1 治安情勢及び一般犯罪の傾向
(1) 治安情勢
・火災
 9月19日,マレ市内ADK病院付近の化学薬品倉庫から出火し民家火災。400人が避難。当局はペンキ等揮発性の高いものを保管する倉庫・家屋を調査。
 9月30日,マレ市T-Jetty(ビリンギリ・フェリーターミナル港)でも60人乗りスピードボートの給油中に発火し,燃料輸送車も炎上。
 
(2)一般犯罪等
<傾向>
 性的暴行,未成年者への虐待等に関する報道が目立った
<主な事件>
・7月1日,マレ市,6月から行方不明の14才男児発見,容疑者親子2名逮捕
 〃    ガーフダール環礁フルフバールル島,麻薬150kg所持のモルディブ人男性5名逮捕
・7月2日,シーヌ環礁アッドゥ市,野生のエイを虐待した容疑で,警察が捜査
・7月3日,モルディブ保健省,インフルエンザの流行と予防接種を呼び掛け
・7月4日,モルディブ国内南部,バングラデッシュ人家事使用人を雇用主家族(4才女児)への虐待容疑で逮捕
・7月6日,マレ市フルマレ島,建設現場で貨物用エレベーター落下,外国人労働者負傷
〃     マレ市,未成年者への性的暴行容疑でモルディブ人男性2名逮捕
・7月7日,カーフ環礁カアシドゥ島,覚醒剤所持でモルディブ人2名逮捕
・7月10日,場所不明,人身売買被害者(未成年者)を保護
〃     フルマレ島建設現場,セメント袋落下,バングラデッシュ人労働者1名死亡
〃     バーブ環礁フェリドホゥ島,違法操業のスリランカ漁船拿捕,27名逮捕
・7月12日,場所不明,未成年者への性的暴行容疑でモルディブ人男性逮捕
・7月13日,マレ市,建物のバルコニー崩落
・7月15日,フルマレ島,小型運搬船沈没,乗員4人行方不明
〃     インド・チェンナイ空港,麻薬所持でモルディブ人男性2名逮捕
・7月16日,マレ市,覚醒剤所持で未成年者を含むモルディブ人3人逮捕
・7月17日,巡礼旅行を企画した旅行代理店を詐欺容疑で捜査
・7月20日,マレ市港湾局,窃盗容疑でモルディブ人男性1名逮捕
・7月22日,マレ市両替商ウェスタン・ユニオン付近で強盗事件
・7月23日,マレ市IGMH病院,デング熱で9歳児死亡(本年初)
・7月28日,未成年者への性的暴行容疑で,モルディブ人警官1名逮捕
〃     フルマレ警察署,7月第4週マレ市フルマレで窃盗事件21件発生と発表
・7月30日,モルディブ警察と麻薬取締当局が共同捜査,密売人逮捕,覚醒剤6キロ押収
 
・8月1日,マレ市IGMH病院,デング熱で11歳女児死亡(本年2例目)
〃     マレ市T-Jetty(ビリンギリ・フェリーターミナル港),麻薬所持でモルディブ人男性1名逮捕
・8月9日,シーヌ環礁アッドウ市,飛行機学校の訓練機事故
・8月10日,マレ市マンファーヌ地区,窃盗犯2名逮捕
・8月11日,マレ市ビリンギリ,観光客2名がカヌーでフルマレ島まで流される
〃     アリフダール環礁無人島,ピクニックに来た家族11名,悪天候で足止め
・8月13日,アリフダール環礁コンスタンス・ムーフシ島,観光客ドイツ人2名がシュノーケルで漂流
・8月15日,国内北部,未成年者への性的暴行事件,モルディブ人男性1名逮捕
・8月16日,マレ国際空港,インドから渡航した男性1名をヘロイン所持で逮捕
・8月17日,モルディブ保健省,ウィルス性胃腸炎の流行を警告
・8月18日,カーフ環礁カンドゥーマ島,中国人ダイバー1名行方不明
・8月23日,マレ市,墓地から黒魔術のために墓石を採取した4人組を逮捕
・8月26日,ダール環礁ハニマドゥ島,スピードボート転覆5名死亡
・8月27日,シーヌ環礁アッドウ市,ギャング抗争,1名負傷
〃     マレ市,ビル8階から建築資材落下,通行人負傷
・8月31日,モルディブ税関,インド・トリバンドラムからの旅行者から麻薬押収・逮捕
 
・9月3日,モルディブ税関,海外から郵送された小包から麻薬押収
・9月5日,国内南部,未成年女性への麻薬使用と暴行でモルディブ人男性2名逮捕
〃     マレ国際空港,エアアジア機,エンジントラブルで緊急着陸
・9月7日,カーフ環礁カアシドゥ島,スピードボート沈没,20名救助
・9月8日,カーフ環礁ガーファル島,スピードボート沈没,5名救助
・9月9日,マレ国際空港,ヘロイン所持でブラジル人女性逮捕
・9月10日,ダール環礁ディナドゥ島,イスラムへの誹謗中傷(ネット掲示板への書き込み)で,モルディブ人逮捕
・9月11日,車両の密輸でモルディブ人会社員2名逮捕,同27日税関職員2名事情聴取
〃     マレ市,工事現場で外国人労働者落下・負傷
・9月12日,マレ市北部港湾,船内で生活用プロパンガス爆発,7名負傷
・9月13日,外為法違反(無申告の外貨持出)でバングラデシュ人1名を国外退去
・9月16日,シーヌ環礁アッドウ市,性的暴行容疑で外国人技師逮捕
・9月18日,マレ市フルマレ,建設現場8階から外国人労働者1名落下・死亡
・9月21日,カーフ環礁マーフシ島刑務所,麻薬等の持ち込みで面会者2名逮捕
・9月23日,マレ市官庁街,早朝に火薬を所持し徘徊していた男性1名逮捕
・9月24日,シーヌ環礁クルドゥフシ島,麻薬捜査から逃亡した評議会副議長逮捕
・9月27日,マレ市フルマレ,環境保護デモ行進,約75名参加
〃     マレ警察,取調中のバングラデシュ人容疑者1名が逃亡した旨発表
・9月28日,マレ市評議会,市内の交通規制(一方通行)を制定,詳細不明
・9月29日,モルディブ政府,今年8月の児童虐待40件と発表
 
2 邦人が関与する殺人・強盗等凶悪犯罪の事例
(1)殺人:なし
(2)強盗:なし
(3)強姦:なし
3 テロ・爆弾事件発生状況:関連情報なし
4 誘拐・脅迫事件発生状況:
・8月5日,マレ市,誘拐未遂でモルディブ人男性2名逮捕
5 対日感情:概ね良好
6 日本企業の安全に関する諸問題:関連情報なし
7 日本人安全対策のためにとった具体的措置:
・7月23日,「いきもの(動植物や昆虫等)」の持ち出しに関する注意喚起
・8月7日,犠牲祭(イスラム教の祝日)期間に伴う注意喚起
 
8 その他
・8月,モルディブ運輸省は,首都マレ市におけるタクシー料金制度を改正。新しい料金を採用しないタクシー運転手に罰金刑を課す。
・9月,バングラデシュ人等の外国人労働者の仲介業者バングラデシュ人2名が出入国管理・労働法違反で国外退去処分。受け皿と見られる建設業者数十社が捜査を受け,政府は外国人労働者の雇用を1年間見合わせると発表。また,労働許可を求め外国人労働者約300人がモルディブ経済開発庁前に詰めかけた。
・9月,モルディブ入管当局は,他人名義の旅券を使用した(なりすました)容疑で,モルディブ人数名のほか外国人数名を逮捕。